北洋銀行がマイカーローンや教育ローンなどの個人向け無担保ローンの拡充に力を入れている。個人ローンに強い旧札幌銀行との昨年十月の合併効果などもあり、今年一－三月の実行額は五十四億円で昨年十－十二月の約七割増に伸びている。

合併前の北洋銀は住宅ローンが中心で、札幌銀はマイカーなど比較的少額の個人ローンの拡充に注力してきた。北洋銀は住宅ローンの優良顧客に対し、マイカーや教育ローンの優遇金利を適用し、昨年十二月と今年一月、計二万人にダイレクトメールを送付するなど個人向け無担保ローンの売り込みを積極化させてきた。

新聞広告やテレビCMも増やしたほか、札幌の本店地下に専用の相談コーナーも開設。その結果、個人向け無担保ローン実行額は一月が七億円、二月が十七億円、三月が三十億円と順調に増加。四月も昨年同月を大きく上回るペースという。

北洋銀は、今後も個人向け無担保ローンの拡充に努める方針で、当初は四月末までだったマイカーローンなどの金利優遇キャンペーンを九月末まで延長するほか、カードローンの利用限度額の増額を検討するなど商品内容の変更にも着手。「収益強化とともに、顧客の利便性の向上を目指す」（広報課）としている。